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江南同窓会会報61号

江南同窓会会報 第61号を平成26年2月15日に発行いたしました。
10年毎会費を導入しての初年度でしたが、皆様のご協力で赤字体質からの脱却が図れそうです。 皆様のご協力は本会報の充実や学年同窓会開催のご支援に充てさせていただきます。

   1面:平成25年度総会(空調貸付金処理が承認された)、会長挨拶
   2面:稲本新任校長挨拶、恩師からの便り(内藤先生、小川先生)、第8回青春かながわ校歌祭
   3面:OBインタビュー(遠藤さん 高24回)、『助っ人バンク』協力のお願い、現役生の活躍
   4面:『禅寺本堂でジャズ演奏会』(石田(栗原)さん 高31回)、会員だより、第4回シニアゴルフコンペ

紙面をPDFイメージでご覧いただけます ⇒ 1面  2面  3面  4面

金木犀が運ぶ母校の香り    日本電気株式会社 代表取締役執行役員社長
                                     遠藤信博(えんどう のぶひろ)さん(高24回)

                               インタビュアー 渡辺大三(高11回)、美濃本小夜子(高18回)、沼田 繁(高48回)
NEC本社ビルで取材に応じる遠藤さん
 日本電気株式会社(NEC)の代表取締役執行役員社長の遠藤信博さんに話を伺いました。遠藤さんは1981年にNECに入社され、衛星通信装置や携帯電話基地局など、無線通信の開発に尽力。世界トップシェアに成長させた超小型マイクロ波通信装置の事業責任者、経営企画担当取締役等を経て2010年から社長に就任されています。

――なぜ、NECに入社されたのですか。

 「63年に日米間の衛星通信が成功した年、ケネディー大統領暗殺事件の映像が日本で流され、子ども心に衛星通信は凄いものだと衝撃を受けました。そんな体験もありましたので大学では電磁波通信を研究し、衛星通信の雄であった日本電気に入社しました」

――NECグループの社員数は約10万人とお伺いしています。

 「ネットワーク系事業の担当だった時代は関係会社含め2〜3万人の従業員をみていたのが、社長になるとそれが5倍に増え、最初は戸惑いました。個別案件を全て指示するわけにはいきませんから、NECが社会に貢献するために何を大切にするべきか、何を意識して仕事をするべきかという言い方をせざるを得ません。そこで必要なのは、絶対にぶれない判断の軸をどこに置くのか。そして社員に信じてもらうに足る言葉を持つことです。課長でも部長でも長になるほど、第三者的に価値のある言葉を追求していく必要があります」

――社長として社員に投げかけるべき「価値のある言葉」とは何でしょう。

 「会社は人間社会への貢献の場ということです。一人でも社会貢献はできますが、組織で力を結集すれば大きなことができます。企業が存続して貢献を継続していくためには、お客様に価値を提供し続けないといけません。人間社会に貢献できる価値とは一体何なのか。それを常に考えようということです。従業員は会社ではなく、人間社会のために働くのです」

――国内企業が生産拠点を海外に移す昨今の潮流を、どう見ていますか。

 「国内人口は将来8千万人まで減るという見方があるように、我々が社会に貢献できる場を国内に求めても限界があります。会社を存続するためには成長が必要ですし、海外展開は必須だと考えています」
海外でも広い人脈をもつ

―― 遠藤さんは海外でのビジネス経験も豊富ですが、海外での日本企業の勝機はどこにあるのでしょう。

 「日本人は韓国人や中国人のように、現地で同化するくらいの意識をもってビジネスをするべきです。同化は信頼関係を作る上で重要です。NECは生体認証システム等も得意分野で、これをグローバルに提供する事業部をシンガポールに置きました。現地のお客様のリクワイヤメントは日本で見ることはできません。現地でお客様の声を聞き、その場で考えようという試みです」

――日本のものづくりは今後、どのような方向に進んでいくのでしょうか。

 「サムスンに代表する韓国企業を始め、海外企業との差別化を考えない限り、ビジネスになりません。まず従業員の給与水準が違いますから、その分の価値を生み出すことが重要です」

――「その分の価値」とはどのようなものですか。

 「日本で作っていた物を韓国が、次に中国が安く生産する流れは避けられません。その領域で生きる道を求めていたら先は見えません。日本の領域は高品質なものにならざるを得ないでしょうね。製造ラインを精緻に効率的に作る力は日本にあるのだから、海外に工場のラインを作るのも日本の領域になるでしょう。技術のポテンシャルを高めながら、今ある技術を使い切って新たな価値を作り上げる。その作業が先進国たる日本が担うべき仕事です」

――ところで高校で印象深かったことはありますか。

 「数学が好きで、小澤寛先生に憧れていました。授業は先生の論理プロセスを理解していないとついていけないスピード感がありましたし、シャープな視点をお持ちで楽しかった。体育祭も盛り上がりましたね。中庭から金木犀の香りがすると、体育祭シーズンが来たと感じたものです。今でも金木犀の香りがすると、高校を思い出します」

NECがスポンサーシップを契約している
F 1 チームと。左は小林可夢偉さん
――母校の高校生に伝えたいことは何かありますか。

 「私が10年以上、社内で申し上げているのが『ストロング・ウィル』と『フレキシブル・マインド』という2つの言葉です。物事を動かすのは強い意志(ストロング・ウィル)そのものです。『私は貢献したいんだ』という強い思いを持てば、お客様には通じます。
 フレキシブル・マインドについては、花を見た時の反応で3つのレベルに分かれます。1つ目は『花が咲いている』と気づく、2つ目は『綺麗な花が咲いている』と修飾語で表現する、そして3つ目が『なんて美しい花が咲いているのだろう』と感動する。私は3番目の心の柔らかさを持とうと社員に話しています。
 若い時は、強い意志を持って行動することが大切です。感動する心の動きのダイナミックさも、人の話を受け入れる寛容さを育てます。何よりもまずは、若い時のポテンシャルはとても高いことを意識して欲しいです。自分はこうだと決めつけずに何でもできるのだと。アンリミテッドです」

北から南から  禅寺本堂でジャズ演奏会
                                                  石田(栗原)典子さん(高31回)
  私の住む鹿児島県志布志市は本土南端に近い静かな湾に面した温暖な地です。中世には中国との貿易で栄え、現在は南九州一帯に向けて畜産飼料などを運んで来た外国船の着く港町です。

 「イプシロン」などを打ち上げた内之浦も近く、学校の授業に「宇宙学」を取り入れる計画もあり、のどかさと最先端が交錯し、古来、海の向こうを見据えてきた土地柄を感じます。

 私が25年前に嫁いだのは、南北朝時代創建の臨済宗・大慈寺です。明治初期の廃仏毀釈までは学問所や僧堂を持つ壮大な伽藍でしたが、現在はごく一部を残すのみです。県内には禅寺が珍しく、一年中、さまざまな年齢、職種の人々が訪れます。

 休みには、学級、部活等の合宿もあります。薪割りに始まる風呂焚き、桶三杯だけの入浴、作法通りの食事や掃除、今の子供たちには全てが新鮮な驚きのようです。自己を見つめ満足げに石段を下りる姿に、私も疲れが吹っ飛びます。

スポーツ少年が坐禅
 坐禅には国籍、宗教などの違いは関係なく、長い船旅の途中、船員が目を閉じて静かに坐る姿も見ます。

 一方、JICAを通じた交流で、南太平洋の国々、アイルランドの青年合唱団、韓国の強豪の中学サッカー部など、気の張りつめた坐禅会も続いています。

 四人の子育てと日々の仕事に追われていたある日、私が所属していた吹奏楽部OB会(江奏会)の木崎二朗会長(高21回)から一通の案内状が届きました。鹿児島市内で江南の先輩が開いているジャズクラブで、会長率いるバンドの演奏があるというのです。どきどきしながら店を訪ね、リーダーのピアノが流れた瞬間よみがえったのは、思い返せば強烈だった内藤靖治先生の音楽授業の、シャンソンやカンツォーネでした。演奏の合間に、バッジの色や、学校近くの店の話をするうちに、高校時代の記憶がはっきりしてきました。
ピアノは木崎会長

 お寺の本堂は多目的ホールでありたいという住職と私の願いと、生の音楽を何処まででも届けたいというバンドの趣意が一致し、この日を機に毎年4月、寺でコンサートが開かれるようになり間もなく5年です。本堂に赤い毛氈を敷き、グランドピアノを借ります。バンドの音合わせを庫裏で聞けば、文化祭の出番待ち、幕の上がる前の緊張を思い出します。

 普段の様相とは一変した夕暮れの華やかなお堂を埋め尽くすのは、仕事帰りの人、農作業や漁を終えた夫婦などの老若男女。

ジャズ演奏を楽しむ


 この日、私たちはささやかな精進料理を作ります。聴衆は、木管の息遣い、鍵盤や弦に触れる音、打楽器の余韻を間近に聴き、薩摩焼酎片手に常連も新顔も、リーダーと愉快な会話が弾み、夜更けまでジャズを楽しみます。毎回百三十人くらい、キャンセル待ちが出るほどです。

 不思議なご縁に導かれ、再び母校を近くに感じて、今春もコンサートを皆とともに心待ちにしています。


バックナンバー(PDF)

平成25年(60号) 会報60号
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平成23年(58号) 会報58号
平成22年(57号) 会報57号
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